講師 大阪市立大学大学院医学研究科・システム神経科学 教授 渡辺 恭良先生
日本人の59%が疲労感を感じていて、その中の37%が6カ月以上もの長い間、疲れている慢性的な疲労を感じている。疲れのとれないうちに次の日の生活が始まっている。
頭(脳)で感じるのは、脳神経機構による。 末梢性疲労の場合は、脳へのシグナル伝達機構がある。
ヒトにおける研究・慢性疲労臨床や、動物を用いた研究、霊長類を用いた研究などがある。
病的でない疲労は、激しい運動によるもの、精神作業によるもの、環境・免疫反応によるもの、複合のものがある。 病的な疲労には、診断の付いた病気によるものと慢性疲労症候群のものがある。
病因として、感染症、特にウィルス感染がある。 特徴として
疲れきってから、立ち上がるまでの時間を計測する。
疲労負荷にサッカリンを加えると疲れることにより、疲労神経回路の存在証明(セロトニン1A受容体系の関与)がある。 運動による乳酸は、ATP産生がグルコースより早く、疲労の原因ではない。
いくつかのペプチドによるものである。あと1年後には分子レベルで解明できるであろう。
ぐっすり眠れない状態にする(ゲージに水を1.5cmはる)と疲労は5日間で半減するが、ぐっすり眠れる状態にする(水を除く)と1日で回復する。セロトニンとドーパミンが減り、BH4(葉酸と似ている)が増える。
大変効果のあるものは、笑い・マニマルセラピー・アロマセラピー緑の香り(森林の香りのようなもの) ある程度効果のあるものは、ビタモンC・アセチンカルニチン・DHE・クエン酸・フルスルチアミン あまり効果のないものは、乳酸・ビタミンB1
(文責 研究教育 U.K)